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新建材でできた建物は不動産ではない

2011.10.07

新建材はでき上がった瞬間がもっとも美しく、あとは化けの皮が剥がれていくだけである。住宅ローンを組んで買ったマンションもリフォームなしでは住み続けられない。ローンが終わるころには、配管などの更新が必要となる。積み立てていた資金では足りないような大規模な修理が必要になることも珍しくはない。土地建物を不動産というが、土地はともかく建物はもはや不動産ではない。単なる消耗品にすぎないのだ。あまりマンションとはかけ離れた話かも知れないが、住まいは風土に応じた形があった。かやぶき屋根で、もっとも個性的なのは棟の部分である。屋根の両側から葺いてきた茅が棟で出会うが、その接点から水が入らないようにしなければならない。また茅が風で吹き飛ばされたりしないように固定する工夫がいる。その工夫が地域地域でさまざまに重ねられ、地域の特色となっていった。形によって、置き千木(ちぎ)、棟瓦(むねかわら)、竹筒巻と言い、かつて福島に旅行をしたときに見つけたものは、棟を土で固定したもので、芝が生え、コスモスが空中で揺れていた。かやぶきは瓦や金属屋根が普及してすたれたが、それとともに棟の風土性は失われた。瓦も地域によって、土の質が違い、焼き方が異なるのでそれぞれ特色を持っていた。しかしそれも全国に販売ルートを持つ、三州瓦などによって地域の色や形はなくなってしまった。金属屋根に至ってはなおさらである。建材部品の商品化によって引き起こされたことは、これらの風土性の喪失だけにとどまらない。

(参考サイト)
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