根本的な危機回避にはなっていません。特に今年(2008年)は、1998年秋に年2.0%という史上最低の貸付金利が実現した年から10年目に当たります。旧住宅公庫の住宅ローンは全期間固定でなく、10年間の据え置き後に上昇します。そして1998年の「史上最低金利」は今年秋、年4%に上がるのです。例えば1998年秋に償還期間35年でゆとり償還制度を使って2000万円を借り入れていた場合、毎月の返済額は、当初5年間は毎月約5万3000円でしたが、2003年から9万5000円に上がっています。そして11年目となる2008年秋からは、とうとう10万9000円と、当初の倍額を超えるのです。これはあまりにも有名な典型的シミュレーション例です。住宅機構は詳細を明らかにしていませんが、不良債権化したローンの多くをこの1998年前後に組まれたゆとりローンが占めているのではないでしょうか。すでに他のローンに乗り換えていればまだしも、民間金融機関の融資基準に満たない「サブプライム」層では、それも難しいでしょう。もしそうだとすれば、今後、ゆとりローンに端を発した破綻が激増する恐れがあります。
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